社長ブログ

普通の暮らし。

2015.08.20

夏期休暇も終わりまた忙しい日々が始まりました。

今回の夏期休暇は「槍ヶ岳」の北鎌尾根といって数々のドラマがあった岳人憧れのルートに挑戦しました。
私自身も山登りをはじめてからいつかは通りたいルートでした。
単独行で有名な加藤文太郎はこの北鎌尾根で命を落としています。時期は違いますが難しいルートである事は間違いありません。

12日の夜に京都を出発

13日は上高地からの歩きです。予報通り雨です。
6時間程歩くと水俣乗越という場所に到着す。
そこまでは一般道なのですが、その先の天上沢を下るところかは、一般的な登山道が無くなります。
撤退する最後の場所になります。そこに立つともう先に進む以外道は無い覚悟をしました。

気を抜くと数十メートル滑落しそうな程の急傾斜を下ります。もう槍ヶ岳まで登らなもどれんな。と思いました。

その日は北鎌沢出合という場所で幕営しました。ずっと雨が降っています。

14日に槍ヶ岳を登頂する予定でしたが、雨がひどく途中のコルにて幕営しました。約2時間半の歩行時間でした。
そこからはテントで天候の回復を待ちます。
あまたの岳人を飲込んだルートなので夜は少し怖かったです。何となく気配のようなものを感じました。

また雨に濡れた体は全く乾かず標高2000mを超えた場所では寒さが増し震えが止まりません。
しかも夜中に雪稜を滑落する夢を見るという何とも言えない気持ちで朝を迎えました。

15日は天候回復です。予報通り。
その日はとにかく笑っても泣いてもピークまでたどり着かないとダメな1日ですので気合いが入りまくります。
頬を数回叩いて更に気合いを入れます。

そこから7時間強、気を抜くと奈落の底というような登山道を永遠に歩きます。
朝5時過ぎに出発したパーティーは最後の岩登りを終えて槍ヶ岳の穂先に到着したのが12時30分。
すごい達成感ともうびくびくしながら岩稜歩きしたり、落石を落としたり落とされたりの心配がもう無いんだという安堵感がありました。

そこからは娑婆に戻るとい言葉が適切なのかわかりませんが、明るく整備された一般道にでます。
何事も無く登頂出来て良かったと心から思いました。

その日の宿泊は山小屋。
暖かい布団で寝られるというのがどれだけ幸せな事なのかと思いました。
普通の暮らしって本当に幸せですね。

翌日は上高地まで歩いてあとは温泉入って帰京です。

憧れのルートではありましたが、怖かったり緊張したりの数日を過ごしました。

真剣に思い切り遊んだ夏休みでした。気持ちを切り替えて仕事を頑張ります。



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